もみじ l 妊娠出産メディア編集長 l 切迫早産で3ヶ月自宅安静、3歳児の母 l マタニティケアラー資格取得 l SNSフォロワー1,000人超え
高齢出産でよく耳にする「ダウン症候群」はママとなる妊婦さんの加齢に伴い、発症確率が高まると考えられています。しかし比較的年齢が若いとされている20代でも「ダウン症」の赤ちゃんが生まれてくるケースが多いことをご存知でしょうか。
結論から言うとリスクは低くとも、ダウン症児を出生する可能性はあります。また35歳以上の高齢妊婦さんより35歳以下で出産される妊婦さんの方が多いため20代でダウン症児を妊娠する方が相対的に多いのも現状です。
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10代、20代でも出生前診断を受けた方が良い?
10代20代でも出生前診断を受けるべきかどうかは、個人の状況によって異なります。
妊娠中の胎児に対して遺伝性疾患や染色体異常を調べる検査。
漠然と不安な場合
10代、20代の方がダウン症をはじめとした染色体疾患について漠然と不安を感じられる場合。多くの方はこちらが当てはまるのではないでしょうか。染色体疾患のリスクについては後に詳しく説明しますが、10代20代であってもリスクがゼロというわけではありません。
高齢妊婦さんが増加しているとはいえ、全体から見た出生数は35歳以下の10代20代の妊婦さんが多いのが現状。そのためダウン症児を出生している方も10代20代の方が多いのが実態です。この事実は意外ではないでしょうか。もし染色体疾患のある子が生まれてきたら…?と不安に感じる方はまず遺伝カウンセリングだけでも受けてみる価値はあるかもしれません。
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遺伝カウンセリングは病院やクリニックですることが一般的ですが、通院歴がないと予約ができないなど予約に際し制約がある場合もあります。また医療施設によっては1回につき1~2万円程度のカウンセリング料金がとられることも。
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家族歴や病歴などから染色体疾患が心配な場合
10代20代であっても家族歴や病歴などから遺伝性疾患や染色体異常が心配な場合は、特に出生前診断を受けることを検討すべきと言えるでしょう。また妊娠初期に出生前診断を受けることで、早期に異常が見つかり、妊娠管理のできる大きな病院に移動したり妊娠の継続を検討する時間が確保できる場合もあります。
こう考えると若くてもは検討する価値はあると言えますね!
NIPT検査はリスクが少なく検査精度が高いためおすすめと言えるでしょう。ただし同じ出生前診断でも確定検査はリスクが伴う検査です。健康な胎児に対しても僅かながらリスクがあるため、検査の必要性は十分に検討しましょう。
ダウン症とは
そもそもダウン症とは?
正しくは発見したJohn Langdon H.Down(ダウン氏)にちなんで、「ダウン症候群」と呼びます。人間が持つ44本の染色体のうち、はじめから21番目の染色体が3本存在することで起きてしまう先天性の疾患を指します。
もう少し詳しく説明すると転座型やモザイク型など、標準型21番トリソミーと呼ばれる疾患に細分化ができます。標準型21番トリソミーが21番目の常染色体が3本になってしまうというものでダウン症と呼ばれる全体の約95%がこちらに該当します。こちらをしっかりと覚えておくとよいでしょう。
なぜダウン症の子が生まれるの?
ではこのダウン症が起きる原因は何でしょうか。それは精子と卵子が受精し細胞分裂する過程において「偶然」に起きてしまう異常と考えられるのが通説です。つまり遺伝や喫煙や飲酒といった生活習慣による要素も一定は考えられる中で、どんなに健康な男女であってもダウン症は起こり得るものだということは意外と知られていないのではないでしょうか。
上記の通りダウン症は染色体異常によって引き起こされる偶発的なものです。そのため年齢や生活習慣によってダウン症のリスクが低くなるわけではないのです。健康であっても、偶発的に染色体異常が起こる可能性があるため適切に出生前診断を受ける必要があります。
つまり「若いから大丈夫」という考え方は危険であり、適切な情報を得て正しく理解することや早期発見に努めることが大切です。
ダウン症児の特徴
一方でダウン症の赤ちゃんにはどのような特徴が現れるのでしょうか。具体的には3点あり、
- 表情など身体的な特徴
- 心臓や呼吸器などの合併症リスク
- コミュニケーションなどの発達遅れ
があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
身体的な特徴
よくテレビで目にするため、このイメージが強いと思いますが、ダウン症になると筋肉のこわばりが弱くなることで少しだらんとした特徴的な顔つきになることが知られています。
これはダウン症特有の代表的な症状で、産後1歳前後で顕著に見られ、定期診断などで気づくことが多いようです。また、鼻が低く、両目が離れているといった顔のパーツについても特徴が見られることがよくあるそうです。
合併症リスク
甲状腺、つまり喉を中心とした部位の機能低下や耳が聞こえづらくなる難聴、眼に関する疾患などを合併することも多く知られています。こうした合併症の影響もあり、一昔前はダウン症の場合に寿命が短い傾向がありましたが、昨今の医療技術の進歩により、平均寿命は伸びているようです。
発達の遅れ
だんだんと言葉を発し人とコミュニケーションを取り始める時期にうまく言葉が出てこない、という点も挙げられます。産まれてすぐは気づきにくいのですが、社会性が他の子供よりも少し欠如していることも特徴といえるでしょう。
これらの3点の特徴については個人差がありますので、場合によっては全く該当しない場合もありますことをお含みおきください。
産まれたらダウン症だった、という人の確率は?
年代別、ダウン症児出生頻度
ダウン症児の確率は母親の年齢によって異なります。一般的に母親が若い場合はダウン症のリスクは低く、年齢が上がるにつれてリスクが高くなります。以下に、母親の年齢別のダウン症の発生率を示します。
- 20歳以下:約1/1,500
- 25歳以下:約1/1,250
- 30歳以下:約1/1,000
- 35歳以下:約1/350
- 40歳以下:約1/100
- 45歳以下:約1/30
- 50歳以下:約1/10
- 55歳以下:約1/2
ただし、これらの数字はあくまでも平均的な統計データであり、個々の場合には異なる可能性があります。また、ダウン症のリスクは母親だけでなく父親からも遺伝する場合があります。
年代が上がるとリスクも上がる
25歳の場合と30歳の場合
まず25歳と30歳のリスクについて見てみましょう。25歳で結婚し、もう少し仕事がしたいなどと子供を授かるタイミングが遅くなる、ということも想定されますね。
母親の年齢が25歳の場合、ダウン症の発生率は約1/1,250です。一方、母親の年齢が30歳の場合、ダウン症の発生率は約1/1,000です。つまり30歳の方が25歳よりも約1.25倍高いリスクを抱えています。ただし、これはあくまでも平均的な数値であり、個々の場合には異なる可能性があります。
25歳の場合と45歳の場合
極端な例ですが25歳と45歳の場合はどうでしょうか。
母親の年齢が25歳の場合、ダウン症の発生率は約1/1,250です。一方、母親の年齢が45歳の場合、ダウン症の発生率は約1/30です。したがって、25歳と45歳ではダウン症のリスクに大きな差があり、45歳の方が約42倍高いリスクを抱えています。ただし、これはあくまでも平均的な数値であり、個々の場合には異なる可能性があります。
ダウン症を産む人の特徴はある?
遺伝的な要因は?
まず最も考えられるのはダウン症に遺伝的な要因があるかどうかです。一般的に染色体異常というものが親からの遺伝による影響と考えがちですが、実はダウン症はほとんど親から遺伝しない疾患だと言われています。
確かにダウン症の中で転座型は両親からの遺伝による可能性がありますが、発生確率が全体の5%未満のため、そこまで重視する必要はないでしょう。
転座とは簡単に言うと2色の染色体が切断され、おかしな状態で結合してしまうことを指します。
飲酒や喫煙は影響する?
また妊娠中も飲酒や喫煙が辞められないでいる母親がダウン症を生みやすいという調査がされているかというと、今のところ明確に飲酒や喫煙がダウン症の原因と結論付けられた論文はないようです。
それでも飲酒や喫煙は流産や死産の可能性を高めることで知られていますので、ダウン症かどうか以前の問題として妊娠中は控えることを強くおすすめします。それ以外の生活習慣や体型などについてもダウン症を生みやすい傾向というものは明確になく、むしろ偶発的な発症のため予測ができない、というのが現状なのです。
年齢や生活習慣は影響しない。誰にでも起こりうるということですね!
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お腹の子がダウン症と分かったときの心構え
お腹の子がダウン症と分かった場合、多くの場合混乱や不安を感じるかもしれません。しかしダウン症の子供も健康的な生活を送り、幸せな人生を送ることができます。ダウン症の子供が生まれることは誰にでも起こりうることであり、それは妊婦さん自身の行いが悪かったということには繋がりません。
ここでは、ダウン症の子供を持つ親に向けた心構えをいくつか紹介します。
サポート体制・団体を見つける
家族や友人、地域のサポートグループなど、ご家族をサポートしてくれる人たちを見つけることが重要です。ダウン症の子供を持つ親であることは時に孤独を感じることがあるため、同じような立場にある人たちとのつながりを作ることが大切です。また、医師、セラピスト、専門家などの専門知識を持つ人たちとも協力することができます。
適切な情報収集をする
インターネット上には様々な情報がありますが、中には正確でない情報も含まれていることがあります。そのため信頼できる情報源を利用しましょう。ダウン症に関する専門的な組織や団体のウェブサイトや、大学病院や国立研究機関のウェブサイトなどが正確で信頼性の高い情報源となります。
専門家のアドバイスを受ける
ダウン症の子供を持つ親である場合、専門家のアドバイスを受けることが重要です。先ほど述べた専門家はご家族が直面する可能性のある問題や、子供たちが必要とするサポートについてアドバイスをしてくれるでしょう。
ダウン症のある子供たちを持つ親たちに話を聞く
ダウン症のある子供たちを持つ親たちは、実際に子育ての経験を持っています。子供たちの健康や成長について多くのことを知っています。当事者に話を聞いて実際の子育てについてのアドバイスをもらうことも、適切な情報を収集するうえで役立ちます。
ダウン症の子供を持つことは時には困難な状況に直面することがあるかもしれませんが、彼らを愛し、受け入れ、サポートすることで、ご家族は幸せな人生を送ることができます。子供たちが成長する過程で彼らの最大の支援者であり続けることができるのです。
想像していた計画を変更することを覚悟する
ダウン症の子供を持つことはこれまで想像していた人生計画を変更する必要があるかもしれません。しかし子供を受け入れ日々を一緒に過ごすことで新しい人生に飛び込むことができます。ダウン症の子供を持つことは、生活に意味を与え、多くの親が子供たちから学ぶことができる素晴らしい経験とも言えるのではないでしょうか。
妊娠中にダウン症を知ることはできる?
では妊娠中にダウン症であるかどうかを調べる方法はあるのでしょうか。結論から言えば、あります。そして、高い確率で知ることが可能です。これまで記事を読んだ方であれば、目から鱗で正直、気になりますよね。その方法としは大きく分けて2種類あり、非確定検査と確定検査があります。
ダウン症を検査する方法
非確定検査
まず非確定検査ですが、こちらはお腹に聴診器を当てて診察する超音波(エコー)診査と母親の血液を採取して検査を行う血液検査があります。いずれにしても母親の子宮に直接接触せずに検査ができるため、流産や死産の可能性が全くない、非常に安全安心な方法です。
ただし、医療の現場では非確定検査で陽性が出たからといって、ダウン症とは正式に認定されず、別途、確定検査をする必要があるという点は注意が必要です。例えば、地方公共団体からの金銭的な援助を得るためには確定検査が必要。といえば、イメージがつきやすいかもしれませんね。
確定検査
一方で確定検査は母親の羊水を採取したり、絨毛、つまり、妊娠中の母親の胎盤の一部を採取することで赤ちゃんのダウン症の有無を確実に区別することができます。非確定検査の結果が陽性の場合に実施するため、その検査精度は100%担保されているものの、母親の体内に接触し採取するため、どうしても流産や死産のリスクがつきまといます。
そのため、確定検査自体にリスクがあることを十分に認識する必要があります。また、確定検査は非確定検査を行わずに直接大学病院などに連絡し実施することも可能ですが、検査を受けるには妊娠中期(15~16週)でなければいけない、結果がうまく出ずに再検査が必要な場合がある、などと、気軽に受けるには様々な気になる点があることも注意が必要です。
おすすめはNIPT
こうした中で非確定検査のほうが利用しやすいのではないか、と想像される方が多いと思いますが、特に非確定検査でもNIPTがおすすめです。NIPTは母親の血液採取のみで検査を行うことができ低リスク高精度、さらに妊娠週数も確定検査よりも早い段階で実施できるという点が理由です。
特にNIPTのクリニックは日本国内に様々ありますが厳しい開院基準も定められていないため、美容整形外科や専門の医療クリニックなど、幅広いジャンルのクリニックが対応しており、サービスも多岐に渡るため、近年、利用者が急増しているのです。
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ダウン症を予防する方法
若いうちに妊娠する
だからといって、ダウン症になるのは不安ですし、何か自分のできることで努力できるなら、予防したいと思いますよね。例えばですが、若いうちに妊娠することがダウン症を予防する一番の方法といえます。
これまでにダウン症の発生確率は25歳と45歳で42倍も異なるとお伝えしましたが、まさに若い女性が妊娠する場合はダウン症の赤ちゃんを出産する確率が最も低くなります。
葉酸を摂取する
また、葉酸を必要分、定期的に接種することも重要です。葉酸はブロッコリーや枝豆など緑色の野菜に入っていますのでつわりが辛い方はスープにして飲むとよいですね。また、最近では葉酸サプリもドラッグストアで必ずといっていいほど取り扱いがありますのでサプリメントもうまく活用しましょう。
葉酸には赤ちゃんを作り出す栄養が豊富につまっていますので過剰に摂り過ぎず、定期的に必要な分だけ摂り続けることが必要です。
それでも不安な場合は…
お腹の子供がダウン症や他の染色体異常を心配している場合、遺伝カウンセリングを受けることが大切です。遺伝カウンセリングは、個人や家族の遺伝的なリスク要因を評価し、特定の疾患や異常のリスクを理解するのに役立ちます。このプロセスでは、家族歴や個人の健康状態に基づいてリスクが評価され、それに応じた対処方法やテストオプションが提案されます。
さらに、遺伝カウンセリングでは、特定の遺伝的テストやスクリーニング方法について説明が行われ、そのテストがどのように行われるかや、その結果がどのような意味を持つかについて理解を深めることができます。また、感情的なサポートも提供され、不安やストレスを抱える人々が安心して情報を受け入れることができるようサポートされます。
さらに、遺伝カウンセリングは将来の意思決定をサポートします。受け入れられる可能性のある結果について話し合い、将来の行動計画やオプションについて検討します。これには、妊娠中のケアや出産後のサポートに関する情報も含まれます。
遺伝カウンセリングは、不安や疑問を抱える人々にとって非常に貴重なサービスであり、家族の健康と福祉を促進するのに役立ちます。したがって、ダウン症や他の染色体異常に関する心配がある場合は、早めに遺伝カウンセリングを受けることを検討することが重要です。
産まれたらダウン症だったということは起こり得るのかまとめ
今回は、20代の女性でも産まれた赤ちゃんがダウン症ということが起こり得るのか解説しました。特にNIPTではダウン症の有無を出生前に診断することができるのでおすすめです。興味を持った方はNIPTに対応しているクリニックに連絡を取ってみてくださいね。