もみじ l 妊娠出産メディア編集長 l 切迫早産で3ヶ月自宅安静、3歳児の母 l マタニティケアラー資格取得 l SNSフォロワー1,000人超え
新型出生前診断(NIPT)を受けなかったら後悔するのか、受けたら後悔するのかは、それぞれの考え方があります。出生前診断を受けることができるようになったのは比較的最近のことであり、過去には出生前診断が普及していなかった時代もありました。
それでも今妊娠されている妊婦さんは不安な気持ちを解消したいですよね。
NIPT検査の年齢制限が撤廃されすべての妊婦さんがNIPT検査を受けることができるようになった今、NIPTを受ける・受けないの両側面から、NIPTについて考えてみましょう。
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NIPTを受けた方がいいか迷う人は多い
新型出生前診断のことを指し、母体の血液検査から胎児の染色体疾患について調べる検査です。検査をすることでダウン症(21トリソミー)、パトウ症候群(13トリソミー)、エドワーズ症候群(18トリソミー)をはじめとした染色体疾患のリスクについて知ることができます。
これから生まれてくる子がこれらの染色体疾患があるのか知りたいという方は多いです。
とはいえNIPT検査で陽性反応が出た方の多くがその後人工妊娠中絶を選択しているのも事実。「命の選択」とも言われかねない現状に、自分がどういった判断をすればいいのか分からないと悩んでしまう人も多いのです。
知っておきたいNIPT検査陽性後の流れ
NIPTの検査を受けて陽性だった場合、その後診断を確定させる羊水検査などの確定診断をおこなうことが基本です。その羊水検査の結果を待つのにも時間がかかります。
気が付くと中絶の選択ができる期間が過ぎてしまっていたとなると、もっと早く受けておけばよかったと後悔することもあるかもしれません。
NIPTの検査を受けるのであれば、早いうちから検討する必要があります。
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NIPTを受けなかったら後悔する?
ここではNIPT検査を受けた方、受けようか検討した方、そして受けなかった方のそれぞれの意見を見てみましょう。
独自アンケートの結果
検査した方
当サイトが363名におこなった独自調査の結果から、以下のような声が見られました。
一人目のときは、自分の不安を解消させるために受診しました。実際受診してみて、自分の中の気持ちが少しだけ整理できたと感じています。
アメリカで妊娠・出産しましたが、看護師が受けることを勧めてきたため受けました。結果、心の準備ができました。
実際に、第1子を18トリソミーで亡くしました。
無事に出産することだけ考えてましたが、出産直前で発覚し亡くしたため。受診したけど、この子は大丈夫と変な自信があった!
総括すると、「自分の気持ちが整理できたので受けてよかった、心の準備ができた」という声が見られました。
検査しなかった方
検査で異常が見つかったときに、果たして自分は産む堕ろすといった判断ができるのか、後悔しないのかという自信や覚悟が持てなかったため、迷っているうちに過ぎてしまった。
病院側から受診するかしないか、と聞かれたら有料でも「受診したい」と答えるつもりでいましたが、定期検診のときに病院側からこのことについて全く話題が出ず、こちらから聞きにくかったため、そのまま終わったという感じです。定期健診で「順調です」と言われると、それ以上の検査を受けたいと言い出しにくかったです。
高齢出産でしたので、受診が必要かと思いましたが、ネガティブな結果が出た場合に堕胎すると、もう出産出来るチャンスが来ないかもしれないと思った為です。
「迷っている間に過ぎてしまった」という声が多くありました。近くの医療機関に頼れる先がない、ということが理由としてあるかもしれませんね。
以下、Webでの声を見てみましょう。
知恵袋では
知恵袋ユーザー
35歳主婦です。
待望の第一子がダウン症でした。
先生に出生前診断受けた方がいいか聞き、エコーをみてもらいましたが、エコーは問題なく年齢的に言っても大丈夫だと言われて、先生を信じたらダウン症でした。先生を信じて出生前診断受けなかったこと後悔ばかりです。(後略)
出展:Yahoo知恵袋
知恵袋ユーザー
出生前診断を受ける目的は人それぞれなのではないでしょうか…職場の上司35歳の方は妊娠したら受けると言ってましたが、障害があれば、その子を産むための準備や勉強をしておく為に受けたいと言ってました。
私は38歳で4人目を妊娠し、検査は受けないつもりでしたが、初めての診察で浮腫を指摘され2回目で胎児水腫と診断されました。お腹で亡くなってしまう事が多いし、産まれても数時間や数日内に亡くなることがほとんどで、現状でいつまでもつかもわからないくらいだと、人工死産も視野にと言われました。
その時に、まだ生きてくれていると言うことは産まれてきたいんじゃないか、もしかしたらお腹で苦しんでいるんじゃないか、産まれてすぐに呼吸器や管をつけられてツラいんじゃないか…色々な気持ちが交錯しました。
2週間後に…いや1週間後でも良いですから、来てくださいと病院で言われ2週間あればひょっとしたら状態がよくなるんじゃないか、浮腫が消えるんじゃないかと長い2週間後を選びました。
その間に夫婦でどうするか話し合いました『少しでも良くなっていたら羊水検査を受けよう』と…もちろん、産むの前提でした。
しかしながら、次の健診で心肺停止で死産となりました。
出生前診断は、障害を持った子を産みたくない、育てたくないと言うので受ける人ばかりではありません。
藁をもすがる思いで、胎児が生きて行ける可能性が欲しくて受ける人もいるのです。
それは、分かっていただけたらと思います。
出展:Yahoo知恵袋
ニュースより
産後2か月で第2子を妊娠、2021年8月21日に男児を出産した女性アイドルグループSDN48の元メンバーで、実業家の光上せあらさん(34)が3日までに自身のSNSを更新し、1歳長男が国指定難病の可能性があると医師に告げられたことを報告した。
光上さんは1歳の長男が「同じ年齢の子供達と比べると小さいな、と気になり始めた時 クリニックで身長や体重を測ったら全く伸びていない事がわかり」と病院を受診。「もしかしたらヌーナン症候群の可能性があるかもしれない NT肥厚の子に多い病気だと教えていただきました」といい検査結果待ちだという。「もし私と同じNT肥厚でお子さんが小さいと感じる方がいたら私のように検査する方法があると記載しておきます」とした。
出展:yahooニュース
ダウン症候群以外の染色体疾患の話題が上がるのは珍しいのではないでしょうか。光上さんは長男の出産時33歳だったと考えられます。30代前半の方ということで自分の身に置き換えて考える方も多いのではないでしょうか。
SNSの声
産まない選択肢はない
妊婦さんの中でも、出生前診断を受けることで「命の選別」をすることは倫理的に受け入れられないという人も多いです。出生前診断を受けたけれど、産むことを選ぶというお母さんもいます。
出生前診断の「命の選別」はきれいごと?
Twitterユーザー
子どもは好きだし将来いつかは子ども欲しいけどダウン症とかわかったら産むのは親のエゴじゃんってなる1番辛いのはその子なのに、障がいあっても幸せになれる人もいるだろうけど私は自分の子どもに辛い思いをさせたくないから産まない選択肢もあっていいと思う
出展:Twitter
生まれてくる子どもに障がいがあった場合、育てていくのはとても大変なことです。また、本人もとても辛い思いをして生きていかなければならないという可能性もあります。「命の選別」になるからと言って、障がいを持った子を産むというのは親のエゴであると考える意見も多いです。
出生前診断の「命の選別」は家族でも賛成と反対が分かれる問題
Twitterユーザー
出生前診断、彼と意見が割れている 私は産む産まないの決断の為に調べたくてなんらかあったら実際そのときの気持ちがどうなるかはわからないけど今の理性的には産まない決断をしたいと思ってる 彼は命の選別みたいで倫理観的にそれは俺にはできないと言っていて、心の準備の為に調べるのはアリと
出展:Twitter
出生前診断を受けることによって、結果次第で産むのか産まないのかの判断をするのは、家族の中でも意見が分かれることが多いです。
障がいを持った子を育てる大変さ、生きていく大変さも理解できるものの、それでも自分のおなかの中にいる命を奪ってしまうのはどうなのかという気持ちが交錯して悩む、という方も多いようです。
出生前診断を準備のために受けるという人も
Twitterユーザー
自分が妊娠した時 絶対やらなきゃって思うのは 出生前診断 自分が病気や障害があるから 子供にもその可能性がある 前もって調べれば少しは準備と 心の余裕ができるから 絶対にやりたい、その子のためにも
出展:Twitter
出生前診断を行って赤ちゃんに異常があった場合でも、人工妊娠中絶はするつもりはないけれど、自分自身の準備のために受けるという人もいます。
おなかの中にいるうちから障がいの有無を知っておくことができれば、心の準備もできるし、産まれてからの体制の準備もできるからです。
編集長もみじの場合
私は3歳の子を持つママでもあります!
私は自身の子を妊娠した際、新型出生前診断(NIPT)を受けませんでした。今でもそのことを非常に後悔しています。毎日欠かさず「6w2d(=妊娠6週2日の意)」などと検索をしてはあれこれと思い悩み、不安に苛まれた十月十日だったからです。
楽しいマタニティライフとはほど遠かったなぁ…
妊娠中はホルモンバランスの崩れから情緒不安定になりやすいもの。目まぐるしく変わる自分の身体の変化に加え、これまでと変わらない仕事をこなす日々に限界を感じていました。
誰かに相談すれば気持ちが晴れたかもしれない
今でも強く思うのが、なぜあの時不安なことを専門医に相談しなかったのだろうということです。妊娠中の不安なことは先輩ママに相談していましたが、それも一体験談でしかありません。
特に同時期に妊娠した友人が妊婦検診時に「NTが厚い」と指摘を受けたと聞いたときは私も動揺しました。
NT(首の後ろ部分)が厚いと21トリソミーの染色体疾患のリスクが高くなる。21トリソミーはダウン症候群とも呼ばれる。
お腹の子は元気に生まれてきてくれるだろう、と根拠のない自信があったこともあり、私は結局NIPT検査をはじめとした出生前診断を受けませんでした。
若くても染色体疾患のリスクがないわけではありません。このように不安な妊婦さんは遺伝カウンセリングを受けることも可能なので知っておいて損はないと思います。
障がいのある子を育てる、ということ
NIPTを受けられる方の理由として多いのは、赤ちゃんがダウン症などの染色体疾患ではないかどうか知りたいという人が大半を占めています。
ダウン症の赤ちゃんが生まれてくる確率というのは、20代では1/1,000ですが、35歳以上になると1/300と、加齢につれて確率が上がり、40代になると1/90、45歳では1/20にもなると言われています。(参考:厚生労働省)
事実、障がいを持って生まれた子を育てるというのはとても大変なことです。今の仕事は?この子が大きくなった時に誰が面倒を見る?など先々のことを考え始めると頭を抱える方も多いのではないでしょうか。
生まれてから、やっぱり育てられないとなってしまうのであれば、これほど悲しいことはありません。NIPTを受けておけばよかった…と後悔してしまうかもしれませんね。
NIPTを受けたら後悔する?
NIPTを受けて後悔する例
反対に、NIPTを受けたことによって後悔してしまうという場合もあります。NIPTでもし陽性だった場合に、どのような選択をするのか思い悩んでしまう人はとても多いです。ではどのような場合にNIPT検査を受けて後悔してしまうのでしょうか。
障がいのある”きょうだい児”がいる場合
既に障がいを持った兄弟姉妹がいる場合は、親たちはさらに複雑な決断を迫られることになります。新しく生まれてくる子供が将来的に、既に障害を持っている兄弟姉妹との同じような社会的・経済的な問題を引き起こす可能性が考えられるからです。
障がいを持つ兄弟姉妹を持つ家族は既に医療や介護、教育などで多くの負担を抱えていることがあります。新しい子供が同じ障害を持つ可能性がある場合、将来的にさらに多くの時間、お金、エネルギー、ストレスを負担することになります。一方で、新しい子供が健康である場合でも、既存の障害を持つ兄弟姉妹との間で、それぞれのニーズを適切に調整する必要があるため、子育てにはより多くの時間とエネルギーが必要になるかもしれません。
このような場合、出生前診断を受けて将来のリスクやニーズについてよく理解することが重要です。将来的な家族計画やリソースについてよく考え、自分たちにとって最善の選択をする必要があります。また、専門家やサポートグループからの支援を受けることも、心理的な負担を軽減するのに役立つ場合があります。
既にきょうだい児がいる場合、出生前診断を受けるか否かは非常に難しい問題ですね。
最後の妊娠と決めている場合
陽性の場合に、事実を受け入れることができず、ショックで思い悩んでしまうということもあるでしょう。また、NIPTの検査はあくまでも「非確定検査」であるため、NIPTで陽性だった場合には確定検査である羊水検査や絨毛検査を受けることを勧められます。
NIPTで偽陽性が出る場合もあります。もしNIPT陽性後に羊水検査や絨毛検査を行う場合には、羊水検査1/300、絨毛検査1/100の確率で流産や死産のリスクがあります。また、費用も20万程度かかるところが多いようです。
NIPTの結果が偽陽性で、羊水検査などの結果が陰性だった場合には安心を買うことはできますが、そういったリスクも考えなければいけないのです。
検査費用が高いと感じる場合
NIPT検査の費用は検査をする医療機関や検査会社によって異なりますが、一般的には10万円から30万円程度かかることがあります。この費用は、検査装置や材料のコスト、海外への輸送代、検査を実施する技術者の人件費にかかるコストなどが含まれています。
NIPT検査の費用が高額であるため、費用負担によってNIPT検査を受けることに後悔する人もいるかもしれません。そのためNIPT検査を受ける前に自己負担額について確認し、費用面でのリスクや負担を理解することが大切です。またNIPT検査を受けることによって得られる情報やリスクの軽減なども検討することが重要です。
老後資金の見通しがついていない場合
上の例と少し似ていますが、高齢出産をした方が後悔する例としてお金がかかるという問題があります。特に高齢出産をした場合、子どもの学費や自分たちの老後資金を短期間で貯めなければならないという課題があります。
例えば35歳以上で出産をする場合、子どもが大学に入学する頃には母親が50歳以上になっていることが一般的です。そのため子どもの教育費用や将来的な老後資金を考えると、短期間で多くのお金を貯める必要があります。
また高齢出産をすることで、出産後に仕事を再開することが難しい場合があります。そのため収入が減少することにより、子どもの教育費用や老後資金の貯蓄にも影響が出る可能性があります。
このように高齢出産をした方が後悔する例としてお金がかかるという問題があります。そのため出産をする前には子どもの教育費用や老後資金の計画を立て、貯蓄を始めることが重要です。また夫婦で収入を合わせることや家計を見直して節約することなど、収入を増やすための方法も検討する必要があります。
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羊水検査をしなかったら後悔する?
羊水検査とは?
新型出生前診断(NIPT)と比較される検査のひとつに羊水検査があります。羊水検査は、妊娠中に胎児の染色体異常や先天性障害を調べるために行われる検査です。NIPT検査と同じく羊水検査を受けるかどうかを決めるのは個々人の判断に委ねられますが、慎重な検討が必要です。
羊水検査をしなかったら後悔する?
羊水検査をしなかった場合、後悔する可能性があります。もし胎児に染色体異常や先天性障害があった場合、出産後に発覚することになります。この場合、子どもの将来についての不安や、子育てにおける精神的、経済的負担が増えることが考えられます。
また、胎児に異常が見つからなかった場合でも、羊水検査を受けなかったことによる後悔や、何か問題が起こった場合に「もし羊水検査を受けていれば…」という後悔の気持ちが生じることもあります。
羊水検査はNIPTにはないリスクがある
一方で、羊水検査には流産や早産のリスクがあるため、必要ない場合は行わない方が良い場合もあります。NIPT検査は採血だけの検査のため低リスクですが、羊水検査は少ない確率ではあるものの流産や早産のリスクがあることを覚えておきましょう。
「命の選別」という倫理的問題
出生前診断には、NIPTや羊水検査、超音波検査などがあります。生まれる前の赤ちゃんに異常があるのかないのかを目的として妊娠中に行われる検査の総称として出生前診断と呼びます。
医学の発達により、妊娠週数の早い時期から、簡単に出生前診断を受けられるようになったために、出生前診断を受ける人も増えてきています。
胎児の人権や倫理的な価値観について
しかし、NIPT検査で出生前診断を受けた際に異常が見つかったら人工妊娠中絶を行う可能性があるため、「命の選別」にあたるという倫理的問題があります。この問題は、一部の人々から懸念されており、胎児の人権や倫理的な価値観についての論争を引き起こしています。
またNIPT検査の精度には限界があります。NIPT検査は非常に高い精度を誇るとされていますが、100%正確ではなく、偽陰性・擬陽性が発生することがあります。NIPT検査の誤診により、健康な胎児が不必要に中絶される可能性も起こりうるのです。
NIPT検査は、胎児の染色体異常を検出するための重要な検査である一方で、その結果に基づく人工妊娠中絶は、多くの倫理的問題を引き起こす可能性があるため、慎重な判断が必要です。
こちらについてはミネルバクリニック仲田院長のインタビューの中でも触れていますので読んでみてくださいね。
出生前診断は受けなかったら後悔する?まとめ
NIPTを受けるか否か、NIPT検査が陽性だった場合のその後の対応についてはとても難しい問題です。出生前診断を受けようか悩んでいるけれど、結果次第ではどんな行動に出ればいいのか判断することができないという人も多いはずです。
NIPT検査陽性後の対応については様々な意見があります。自分がどうするべきかをよく考えて、出生前診断を受けるようにしましょう。
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